日中の運動が必要だ。
これを聞いた世のサザエさん症候群たちは、克服をもう諦めたくなっていることだろう。
運動不足の人間が、運動を習慣にすることは、とてもとてもハードルが高い。
著者も大の運動嫌いだったからだ。できるなら苦労しないとつっぱねたくなるほどに苦手意識の塊だからだ。
日中の運動量が適正であると、寝つきもよくなるものだ。基本中の基本だが、よく食べよく動きよく眠ることが、生活リズムをとても美しく整える。身体も心も健やかでいられる。
運動への苦手意識が強く、とびきり大嫌いでブルーマンデーに悩んでいる人は、まずよく歩くことからやってみてほしい。
これも習慣化のマインドだが、歩くことそれ自体が気分がいいものであると身体に教え込んでやることだ。
何処へ行って何をするという予定を無理に作らず、ただ外を歩くことだけを目的にするのだ。目的地も何も決めない。手っ取り早くなんて時間のことも気にしない。嫌ならすぐ引き返したっていいという気持ちで出かけることだ。晴れて風が爽やかな日には歩いているうちに遠くまで行ってみてしまってもいいし、ついでに何か甘いものでも買ってみたらいい。歩きやすくてオシャレなスニーカーを試したり、雨の日にはさすだけで楽しくなるような傘を持って行ってもいい。
もしこのくらいまでハードルを下げて、ようやく出かけてみるかと思うくらいの人は、早急に運動習慣を身に付けるべき人にちがいない。極端に運動しない人ほど、その習慣の効果を目に見えて感じることができるからだ。思い込みやこれまでのことにとらわれず、気ままな散歩を楽しむことで、何気ない食事が美味しくなったり、単調で気だるい毎日をメリハリつけて過ごせるようになるはずだ。ジョギングしている誰かや筋トレしている誰かなんて気にせず、あなたがこれまでよりも身体を動かすことで健やかになっていればそれでいい。それ以外のことは比べても何にもならないはずだ。